マニラにあるEB(EnglishBreakthrough)という語学学校で3ヶ月半ほど英語を勉強してきました。
語学留学において、「どの学校を選ぶか」と言うのはとても大事な要素です。
ですから僕の体験談がフィリピン留学を検討している方とって多少なりとも参考になればと思いまして、EBで長いこと過ごして思った点なんかを紹介していきます。
EBってどんなとこ
EB(EnglishBreakthrough)はフィリピンはマニラにある日本人経営の語学学校です。
EBの特徴は何より「費用対効果No.1」を自称するほど、コスパを売りにしているという点です。
確かに他の語学学校と比べるとEBの費用はかなり安めに設定されております。
少なくとも僕が探した中では、おそらく最安値の日本人経営の語学学校です。(韓国経営でさらに安いところがありましたが、怪しげな学校が多かったです)
なぜこの安さを提供できるのかというと、学校の宣伝のために留学エージェントを利用せず口コミだけで宣伝しているから、とのこと。
留学エージェントを利用して学校を宣伝すると学費の数割がエージェントに持っていかれるため、どうしても価格を高めに設定せざるを得なくなります。EBはエージェントを利用してないため、その分安い価格を提供できる、というわけです。
EOPについて
EBにはキャピタル校とマギンハワ校という2キャンパスがあり、僕のいたキャピタル校にはEOP(English Only Poricy)なるものが存在します。
これは「学校内では日本人同士でも英語で会話をしなければいけない」というルールです。
英語力向上のためのルールなのですが、英語だけで話すとなるとなかなか会話も弾まないので厳しいルールです。
ただ夜7時以降は日本語オーケーですし、喫煙所あたりだと昼でもみんな普通に日本語で話してます。
施設について
キャピタル校にはホワイトハウス、VIPハウス、サードハウスという3つの建物があります。
ホワイトハウスは1階がみんなが食事を食べるために集まるスペースで、2,3は生徒の住んでいる寮です。
VIPハウス、サードハウスは全部が寮になっています。
ホワイトハウスは食事場所が近いのはいいのですが、トイレと風呂が狭くてきたないです。
一番きれいなのはサードハウスですが、ホワイトハウスから少し(といっても徒歩30秒くらいだけど)離れてるので、ご飯の時面倒かもしれません。
壁が薄い
ホワイトハウスとVIPハウスはレ○パレスもびっくりするほど壁が薄いです。
隣人がボソっと何か呟いただけでもすぐ分かるので、夜中に英語の音読をするのは厳しいです。
ですから音が気になる神経質な人にはEBはオススメできません。
僕の隣人はたまに夜中に大声で音読したり、ひどいときにはギター弾きながら歌ったりしていて非常にうるさかったので、注意したところすぐやめてくれました。(そのあとちょっと気まずくなったけど)
僕の場合は隣人が理解のある人だったので助かりましたが、ヤバイ人が隣人になってしまう可能性だってあるのでそこは運次第です。(実際EBでそういったトラブルは少なからずあるみたいです)
部屋について
生活の大部分を過ごす部屋についてですが、普通に住む分には問題ないくらいのレベルでしょうか。
部屋の様子についてはEBのホームページから見れます。
潔癖症の人とかだとたぶん無理だと思います。というか潔癖症の人はそもそもフィリピンこないほうがいいです笑
スタディールーム
僕はてっきり授業は教室的なところで行われるものだと思っていたのですが、一人部屋に住んでいる場合は先生が部屋に来て授業を行います。(一人部屋Aは除く)
複数人部屋に住んでいる人には「スタディールーム」と呼ばれる個室が与えられ、そこで授業や自習をします。
スタディールームにも広い部屋と狭い部屋があり、狭い方はマジで窮屈だなとおもいました。
生徒について
EBの生徒は全員日本人です。
僕はEB以外の語学学校については知りませんが、何校が語学学校を渡り歩いている生徒さん曰くEBで生活する生徒の多くは比較的真面目に英語に取り組んでいるようです。僕も概ねそう思います。
食堂で英語で普通に会話しようと頑張っている生徒も結構います。といってもそこまで流暢に喋ってる人はほぼいないので、喋れないからと言ってEBを敬遠する必要はありません。
また、生徒の年齢層は結構高めです。
自分はてっきり大学生ばかりだと思っていたのですが、実際学生は全体の2割にも満たなかったのではないかと思います。もちろん時期にもよりますが平均年齢は30前後といったところでしょうか。
生徒の多くは仕事を辞める、あるいは休職をしてEBへ来た20第半ば〜30代の人たちで、中には50過ぎの人もいました。
聞くところによると大学生の生徒が多いのは夏休み、春休みシーズンだけで、そのシーズンのときは大学生の比率のほうが高いとのこと。僕がEBについたのは3月の末だったので、多くの大学生たちが日本へ帰った後でした。
ちなみに大学生が多いシーズンは人がごった返して騒がしくなる、EOPがあまり守られなくなるなど、社会人の生徒さんからはやや敬遠されているようです笑
それとテンションが高めでフレンドリーな生徒が多いです。
これは良い点なのでしょうが、人と打ち解けるのに時間がかかる僕としては少ししんどかったです笑
話してればだんだん仲良くなれるのですが、EOPがあるため会話もうまいこと弾まず、、、といった感じでちょっと大変でした。
食事について
フィリピンの語学学校のご飯はまずいみたいに言われていますが、これはもう学校によりけりとしか言いようがないです。
特に韓国経営の学校だと韓国人向きの辛い料理が多く、苦労している方も多くいるみたいですね。
EBの場合、食事については想像してたよりかなり良かったです。
基本的にはお米とおかずと野菜などなど、みたいな感じで肉もほぼ毎日出してくれます(牛肉はほぼお目にかかれませんでしたが)。
朝は食パンの日もちょいちょいありました。
お米は日本のよりは劣ると言わざるをえないですが、十分食べれるレベルの味です。
何より良いのは、バイキング形式(といってもそんな豪華なものではないですが)なので、自分の食べたいものだけを好きな量食べれることです。
自分の好きなものが出たら好きなだけモリモリ食べられますし、野菜が嫌いなら一切食べなくても良いわけです。
ふりかけとインスタントの味噌汁が置いてあるので、食べたくないおかずしかない日はお米とふりかけだけで済ませることもできます。味噌汁は日本の味が恋しくなったときに飲んでました笑
内部に泥棒がいたりする
何人かの生徒の現金が部屋からパクられるという事件が一度ありました。
現金がパクられるのは決まって掃除のおばちゃんが部屋をクリーニングした後で、生徒は普段部屋に鍵をかけているため犯人はおばちゃんでほぼ間違いない、という結論になったのですが、完全な証拠がなかったので事件は曖昧なまま終わってしまいました。
ちゃんと信頼のある人を雇ってほしいですね。
エアコンは使わざるを得ない、そして高い
フィリピンはとても暑いです。特に4,5月はさながら地獄のような暑さです。
EBでは電気はいくら使ってもお金は取られないのですがエアコンだけは別で、使用時間に応じてお金が取られます。
そしてエアコンの代金がかなり高くつきます。
だいたい1時間の使用で30円程度取られるので、仮に24時間回し続けたら一月で2万円をオーバーです。
安さがウリの学校なのにこれじゃ元も子もないです。
もちろん24時間回すなんて人はほぼいないですから、みんな昼の暑い時間帯は付けてそれ以外の時間は我慢する、みたいな感じでやり過ごしているようです。
何人かの生徒に聞いて回ったところ、だいたいみんな3000〜4000円程度かかっているようでした。
一応部屋に扇風機がついてるので、我慢すればなんとかなるかなーと思っていたのですが無理でした笑。暑い中我慢して勉強しても全く集中できませんし、すぐ具合悪くなってしまいます。暑いのが苦手な人は要注意です。
とはいえエアコンを一切付けずに我慢してる猛者もごく僅かながらいたので、暑さに自信のある人は是非挑戦してみては。
そもそもフィリピンの夏にあたる時期(4,5月)に留学に行くことはあまりオススメできないです。熱すぎて勉強どころじゃありません。
体の弱い人なら確実に体調くずします。
洗濯は毎日してくれる
他の学校だと選択は週のうち決まった曜日しかしてくれないところが結構あるみたいですが、EBは毎日やってくれます。(毎日出す人はなかなかいないですが)
出した次の日にはきれいに畳んで帰ってくるので、服をあまり持っていかなかった自分には有難かったです。
しかし洗濯をするのにもお金が取られます。大した金額ではないのですが、エアコンといい少しずつ取られて気が付いたら結構な額になってたりするので注意が必要。
金額は洗濯物の重さによって決まります。
僕はケチってズボンは2回に1回しか洗濯に出していなかったのですが、月々の料金はだいたい700円前後でした。
ショッピングモールが近い
校舎から歩いて1分くらいのところにエヴァモールというショッピングモールがあり、何か必要なものがあれば基本的になんでもここで揃うため大変便利です。
エヴァモール内には大きめのスーパーもついていてお菓子や飲み物はだいたいココで買っていました。
ネット環境は結構良い
フィリピンのネット環境はかなり悪いなんて言われいますが、EBのネット環境はそこそこいいです。
もちろん日本の光回線に比べれば劣りますが、YouTubeもエロ動画もストレスなく見ることが出来ました。
ルーターから遠い部屋だと繋がりにくいことがあるようです。
治安について
EBキャピタル校があるのはケソン・シティという街の高級住宅街の一角です。
高級住宅街といっても実際そんなキレイなもんじゃないですが。日本の普通の住宅街よりちょい下くらいでしょうか。
この高級住宅街に入るには、24時間警備員がいるゲートを通過しなければ入れません。なので治安はかなり良いかと思います。
近所に住んでいる人も比較的裕福な人達なので、少なくともこのゲート内にいれば大きな犯罪に巻き込まれることはほぼあり得ません。たまにひったくりなんかは出るみたいですが。
虫がいっぱい出る
フィリピンは年中日本の夏と同じくらいの暑さですから、そりゃあもうたくさんの虫が発生します
僕は1階の部屋に住んでいて途中から3階に引っ越したのですが、1階の部屋は毎日のように小さなアリの群れが出没しました。特に害はないのですが邪魔だったので毎日プチプチと15,6匹つぶして処理してました。
たまにハエをちょっとキモくした感じの虫が10匹くらい集団で突然部屋に現れるという謎のイベントが定期的に発生してちょっとしたパニックでした笑
3階の方はというと、蚊以外のほとんど虫は出ませんでした。
部屋に出没することはあまりないですが、外にはたっくさんのゴキブリがいます。衛生環境がひどいですからね。ゴキブリを一切見ない日の方が少なかったと思います。
僕は虫はあまり気にしないので大丈夫でしたが虫が苦手な人は要注意です
色々と融通がきく
宿泊日数の延長や短縮、授業スケジュールの変更、先生の変更などあらゆる点で柔軟に対応してくれました。
先生の質
僕は他の語学学校に行ったことがないので比べられませんが、他の生徒さんいわく先生の質はそれなりに良いらしいです。
先生もそれぞれ個性を持っているので、すごく厳しいけど語学力をよく伸ばしてくれる先生もいれば、優しいけど細かいことは教えてくれない先生もいます。
発音教えるのは得意だけどフリートークは苦手とかあるみたいで、先生によっても得意分野が違うらしいです。
事務室に言えば先生はすぐに変えられるので、先生が合わないと思ったら変えてもらうのもいいでしょう。あんまりコロコロ変えるのはよくないですが。
まとめ
EBの良いところは、やはり自負するくらいにコストパフォーマンスが高い点だと思います。
この価格でこれだけのサービスを提供できる学校はそうそうないのではないでしょうか。安いだけでなく、ちゃんとした先生を雇いきちんと生徒の実力を伸ばしているからこそ、EBは口コミだけで経営が成り立っているのでしょう。
ですから「なるべく費用を安く済ませて、なおかつ英語はしっかり勉強したい」という方にはオススメです。
逆に言えば安い分、衛生面や設備などで我慢をしなければいけない点は少なからずあります。
譲れないこだわりがあったり、神経質な人にはあまりオススメできない学校と言えるでしょう。