就職活動においてグループディスカッションは避けて通ることのできない選考です。
そして多くの企業で使われている選考にもかかわらず、きちんと対策ができるている就活生は少ないと言わざるを得ません。
面接で自分のことをアピールした上で落とされるならまだしも、何が評価されているのか分からないグルディス落とされたら納得がいかないですよね。
実のところ、グループディスカッションは普通にしていればほぼ落ちることのない選考なのです。
グループディスカッションの意味
まず企業が採用活動の中でグループディスカッションをどのようなものと位置づけているかを考えてみましょう。
一般的にグルディスは「就活生が個人としてグループの中でどのような役割を果たすか」を見極めるための選考であると考えられています。もちろんそのような側面は少なからずあります。
しかし実際のところグルディスは基本的に「ヤバいやつを落とす」ための選考なのです。
ヤバいやつとは、①「議論の進行を妨害するやつ」、②「ほぼ発言しないやつ」、③「頑張りすぎて明らかに挙動不審なやつ」のどれかです。
①は他人の意見を否定するだけで代案すら出さなかったり、議論とは関係ないことを喋り始めたり、トンチンカンな案を出すような人たち、俗に言う社会不適合者です。
①に当てはまるような人は就活の中でたまにお目にかかりますが、ほぼ間違いなく落とされています。
②についても落とされるのは当然ですね。ディスカッションですから発言しないことには始まりません。
基本的に①と②については多くの就活生が回避するように心がけているように見受けられます。
対して③のヤバいやつは、多くの就活生が陥りがちです。選考というプレッシャーや緊張から、頑張りが空回りしてしまう人が多いのです。
経験もないのにリーダー役に立候補して失敗したり、目立とうとするあまりどうでもいいような質の低い発言をしたり、プレゼンが下手くそなのにプレゼン役をやったりする人があとを絶ちません。
落ち着いて最低限の発言だけしていればいいのに、無茶をするからボロが出てしまうのです。
先程もいいましたがグルディスはヤバいやつを落とすための選考です。裏を返せば①〜③に当てはまらなければ簡単に通過できるのです。
1番になる必要性はない
多くの就活生はグルディスを突破するためには「面接官の目にとまるような目立つ学生にならなければいけない!」と考えています。
そして目立とうとするあまり、「ヤバいやつ」になってしまうのです。
しかし実際のところそんなに頑張る必要はなく、「ヤバいやつ」にさえならなければグルディスは通過できてしまいます。
就活本を見ると、「グループを仕切るリーダーになれ!」、「意見をホワイトボードにまとめろ!」、「プレゼン役は必ずやれ!」なんて書かれていますがこれらをすべて鵜呑みにしてはいけません。
もちろんグループをうまくまとめる事ができれば文句なしですが、あなたにそれができますか?
あなたがリーダーシップに自身があろうとグループメンバーは全員会ったばかりの初対面です。それこそどんなヤバイやつが紛れ込んでいるかわかりません。
議論が紛糾したとき、議論が乱れたとき、適切にグループをまとめらる人間などなかなかいません。
頑張ってグループをまとめようと四苦八苦するあまり、「主導権をにぎろうとするヤバいやつ」になってしまうかもしれませんよ。
リーダー役を進んで買って出るのは愚策と言わざるを得ないでしょう。
あなたはグルディスでグループメンバーのうち何割が次の選考に進めるかをご存知でしょうか?
基本的には約半数からそれ以上、少なくても3分の1は通過できると言われています。全員が通過できる場合も珍しくありません。
そう考えると無理をして1番目立とうとするよりも、安全に2番手3番手を狙うほうが明らかに得策でしょう。
グループディスカッションにおける勝利とは何か。もちろん選考を通過して面接に進むことです。
リーダーとしてグループをまとめることでも、素晴らしいプレゼンをすることでもありません。
そこを履き違えて「ヤバイやつ」にならないよう心がけることがグルディス突破のカギです。
そもそもグルディスにおける評価基準も企業によって違います。リーダーを求める企業もあれば、縁の下の力持ちを求める企業もあるため、絶対のグルディス対策など存在しないのです。
グループディスカッション突破のコツ
グルディス突破のためには「ヤバいやつ」にさえならなければいいとお伝えしました。
ではどうすればヤバいやつにならないのか。答えは簡単、喋らないことです。
これ、マジです。
もちろん全くの無口は③のヤバいやつに該当してしまいますから、多少は喋らなければいけません。
基本的に言うべきことは、議論のテーマに対する自分の考えやアイディアだけです。他に余計なことをいう必要はありません。
仮に6人グループだとしたら、2〜4番めくらいに発言量の多い人を目指しましょう。
あとはリーダー役をやってくれる人に議論の流れを任せて、それなりに良いアイディアが思いついたら発言するだけです。
あとは誰かが勝手にまとめてくれます。
それから他人の意見をしっかりと聞くこと。
やはり社会人として他人との協調性は欠かすことができませんから、人の意見をしっかり聞いているというのは加点になります。オススメはグループメンバーの意見の中に共通点を見つけることです。
「〇〇さんと、○○さんの意見は〜〜〜という点が共通していますね」というように他人の意見の共通点を挙げるだけで、試験管は「お、こいつは人の話をしっかり聞いているな!」と評価してくれます。
これらのポイントを抑えるだけで、「自分の意見をしっかり伝えられるし、周りの意見にも耳を傾けられる優秀な人」になれます。選考通過です。
プレゼンはするべきか
「プレゼンは代表者1名が発表してください」と言われた場合進んで立候補するべきか否か。
私は無理をしてプレゼンはする必要はないと考えています。
プレゼンが出来るのはグループ内で1人だけです。なのでプレゼンをしなかったからといってマイナス評価になることはまずありません。
プレゼンが上手ければ評価されるし、よっぽど下手なら評価が下がるというシンプルな評価方法になっていると思います。
私はプレゼンが得意ではなかったので基本的に他の人に任せていました。
ただ、ディスカッションの時点で他のメンバーに明らかに負けていて「このままでは絶対に落とされるな」と感じたときは、一発逆転を狙ってプレゼンターを買って出ることはありました。
逆にプレゼンに絶対の自信があるなら是非やるべきだと思います。
立候補した時点でやる気が評価されますし、プレゼンが上手く行けば更に評価されますから他の学生に差をつけることができます。
ただ、議論の内容やグループとしての結論がしっかり理解できていな場合は安易にプレゼンしてはいけません。
話がしどろもどろになってしまう可能性が高くマイナス評価に繋がってしまうからです。
私の体験談
私自身、就活が始まった当初はグループディスカッションで誰よりも一生懸命喋っていました。
そして2連敗しました、、、
今思えばどう考えても③のヤバいやつでしたね笑
そこで1度ヤケクソになりまして、3度めのグルディスではふざけたネクタイで会場に行きほとんど喋らずに帰ってきました。
そしたら何と通過していたのです。
これに味をしめた私はその後のグルディスでの発言量を初期の3分の1くらいに減らしたのですが、驚いたことにほとんどの選考を通過してしまったのです。
結果的に就活終了時点でグルディスの選考突破率は85%程度という非常に高い数字になりました。
以上のようにグループディスカッションはあまり無理をせずとも、普通の発言ができれば高確率で通過することができるのです。
ヤバイやつにならないように気をつけて、自分なりの勝ち筋を見つける事ができれば就活を有利に進めることが出来るでしょう。